アレルギー科

アレルギー性鼻炎とは

アレルギー性鼻炎とは

アレルギー性鼻炎とは、花粉やダニの死骸などのいわゆるアレルゲン(抗原)が鼻粘膜に付着し、鼻水・鼻づまり、くしゃみを生じます。目の粘膜にこれらが付着すると目のかゆみ、充血、涙といった症状を引き起こすものです。
アレルギー性鼻炎には、季節性のものと通年性のものがあります。

季節性アレルギー性鼻炎

季節性アレルギー鼻炎とは、いわゆる「花粉症」と呼ばれるものです。花粉症患者は年々増加しており、もはや国民病とも言うべき病気になっています。

スギやヒノキのほか、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギなどの植物が症状を引き起こします。

ディーゼルエンジンなどによる大気汚染や、食生活・住環境の変化から、アレルギー体質の人が増えていることも原因のひとつではありますが、大きな原因は、戦後に植林したスギ林の樹齢がどんどん伸びて、花粉の量が多くなっていることだと言われています。

通年性アレルギー性鼻炎

通年性アレルギー性鼻炎とは、ハウスダストやダニの死骸やフン、動物の毛やフケ、カビなどが原因となって生じるものです。
近年では、冷暖房の普及や住宅の密閉化によって増加していると考えられています。

アレルギー性鼻炎の治療法

アレルギー性鼻炎の治療法

花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎を治療する際には、まず、アレルギー検査をしてアレルゲンを特定することから始めます。
アレルゲンが特定できれば、それを回避して症状を起こりにくくすることができるからです(抗原回避)。

問診や鼻鏡検査、血液検査などのアレルギー検査が終了したら、実際の治療に入ります。
治療法は、眼鏡やマスク、こまめな掃除などで原因物質を寄せ付けないようにする抗原回避と、薬物療法が中心です。

内服薬

内服薬

花粉の飛散が本格的に開始する1~2週間前(症状の出る前)から薬の服用を始めます(初期治療)。症状が出る前から服用していれば、症状が出てから服用したときに比べて、初期の症状が軽く済むことが多いのです。
特に鼻水やくしゃみがひどいタイプの人に効果的です。

鼻スプレー(点鼻薬)

鼻スプレー(点鼻薬)

症状が強い人には、内服薬に加えてステロイド剤の入ったスプレーを処方します。鼻スプレーは治療効果が高く、全身への副作用も少ないため、初期治療としてもよく使われます。大切なことは、継続使用することで効果が上乗せされていきます。ただし長期連用する際にはご相談ください。

レーザー治療

レーザー治療

鼻の粘膜にレーザーを照射して、アレルギーを起こす場所を減らしたり、アレルギー反応を起こしにくくしたりする方法です。鼻閉が強いかたが対象となります。
主に鼻づまりを抑える治療ですが、鼻水やくしゃみにも若干の効果があります。季節性アレルギー性鼻炎にも、通年性アレルギー性鼻炎にも効果的です。
術後一過性に鼻閉、鼻汁などが悪化するため、花粉症の方は発症前までの施行をお勧めいたします。
鼻汁がひどい方には後鼻神経切断術を行っている施設にご紹介することもあります。

舌下免疫療法(スギ・ダニ)

舌下免疫療法(スギ・ダニ)

スギ花粉でできたエキスを舌の下に滴下し、2分間おいてから飲み込む治療法です。スギ花粉やダニの錠剤タイプは1分間おきます。 舌下免疫療法は、スギ花粉に対するアレルギー質そのものを改善するために、確立されました。

この治療法では、花粉が飛んでいる時期もそうでない時期も含め、3年間以上連用していただきます。また、2回目までは2週間おき、3回目以降は毎月1回の通院が必要になりますのでご了承ください。

スギ花粉症は毎年6月~12月に、新規受付を行っております。ダニアレルギーの方は時期を問いません。
初回は使用するお薬を院内で服用していただきますので、平日18時30分までにはご受診ください。

なお、この治療法に関して、当院は東京都済生会中央病院と連携しております。
服用後にショックなど何かあったときには、東京都済生会中央病院救急診療科にご連絡いただきますよう、お願いいたします。

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